第234回 木質材料部門委員会定例研究会

日 時:平成11年 4月16日(金)
 
場 所:ドーンセンター(大阪府立女性総合センター)

内 容:新しい接着システムによる木質材料の製造

 1) 高周波接着技術について

                                                                 山本ビニター株式会社 山本康二氏

 高周波誘電加熱は古くて新しい技術と言われている。短時間に急速な加熱ができるので、現在では、木材、プラスチック、食品、セラミック、医療など様々な分野の加熱、接着、乾燥、成形などに広く利用されている。実用化が開始されたのは1940年代と古く、木材乾燥と木材接着が最初である。その後、高周波加熱による接着は加熱装置の進歩と新しい接着剤の開発により、集成材、LVLなどの木質ボードの接着に利用されるようになった。本講演においては、高周波加熱による接着の基本的原理、最近の応用例などについて述べる。
 
 

 2) 木材用接着剤の劣化・耐久性−イソシアネート樹脂を中心として

                                                         京都大学木質科学研究所 梅村研二氏

 木質材料の劣化・耐久性は、使用される接着剤によって大きく影響されると考えられる。一方、ホルマリン樹脂の残存臭気問題から、非ホルマリン樹脂であるイソシアネート樹脂が注目されている。 本講演では、接着剤の劣化メカニズムや耐久性評価法などについて概説するととともに、イソシアネート樹脂の耐久性に関する最近の研究結果を紹介する。