第246回木質材料部門委員会定例研究会
日時:2002年4月24日14:00〜17:00
場所:ドーンセンター(大阪府立女性総合センター)
 
熱分解反応の制御による木質資源の高選択的な燃料およびケミカルスへの変換
河本晴雄(京都大学大学院エネルギー科学研究科)
講演概要 地球温暖化と関連して,各国に二酸化炭素排出量の削減が求められている.このような情勢下,欧米を中心に木質資源を中心としたバイオマス資源をエネルギー源として利用しようとする動きが急速に起こってきており,木質資源のエネルギー変換技術として,“熱分解”に大きな注目が集められている.本講演では,まず,熱分解技術の概略について紹介し,次に,熱分解反応を制御することによる選択性を高めた変換技術の可能性について議論する.すなわち,熱分解法は安定な木質資源を効率的に変換できるという利点を持つ一方,気,液,固体の複雑な生成物を与える,すなわち生成物の選択性が低いという欠点を持つが,この欠点を克服するための1つのアプローチとして当研究室において行なわれてきている研究を紹介する.
 
木質ボードの再原料化
木谷良明(永大産業株式会社)
講演概要 今や,パーティクルボードの原料チップはその多くを廃木材に依存しており,木質ボード類も再原料化して使用されている.合板,パーティクルボードについては既に原料化して混入,使用されているが,MDFは原料化が困難とされ,使用されていない.MDFの使用の可能性について検討した.